ディズニーシーやアメリカ映画の主題歌の曲作りを検証する
2016/07/25
こんにちは。ギター/作曲講師の四月朔日です。先日、うちの奥さんとディズニーシーに行ってきました。ここで聴ける名曲「コンパス・オブ・ユア・ハート」
世界的作曲家アラン・メンケン作曲です。
この曲はとても良く出来ています。メロディのモチーフもしっかりしており、Bメロでのエモーショナルな音の跳躍といい、感動的なメロディです。ここでこの曲がもっともすぐれている点を紹介しましょう。
コードがF-Cm7と来ております(厳密にはオンコードを駆使していますが、近似値です)。Key=Fの時の5度コードはCです。このCをCm7にしている事で、切なさと浮遊感を与えております。つまりはノンダイアトニックを使って予定調和を一瞬外しているところに感動ポイントがあります。
サビのメロディにもポイントがあります。冒頭の「人生~」の「じんせ」は低い音、「いー♪」で高い音にジャンプしています。
この音程の大きさも感情を動かす、ワクワク要素の一つです。人は叫ぶときに低い声から高い声に「う~わー!」と叫びますよね。
作曲においても、サビなど感情を大きく動かしたい箇所で、低い音から高い音にジャンプさせる事があります。
色々な仕掛けがしてあるこの「コンパス・オブ・ユア・ハート」もう一度聴いてみてください。
数年前にハマった映画「アバター」の主題歌もそうです。
Am-G-D-Am(原曲は半音上ですがここでは分かりやすくするため)という進行です。
こちらもIImであるDmをノンダイアトニックのDメジャーにしています。コードDのときのメロディーはDに対する長3度になっています。
サビのメロディ解析です。
コードAm メロディ 短3度
コードG メロディ 完全5度
コードD メロディ 長3度
コードAm メロディ完全5度
この曲の素晴らしいところは一瞬DにしてすぐにダイアトニックのAmに戻しているところ。そして4度転調。
タイタニックのテーマやマイケルジャクソンのアースソングもノンダイアトニックの美しさを使用しています。
壮大さを与える印象になるんですよね。
ぜひ曲作りの参考にお役立てください。